No. 1 現役タロット占い師に聞いてみた、占い師に必要なものってなに?

みなさん、こんにちは。

わたくし先日、高校時代の友人と7年振りに再会しました。ホント偶然に、街を歩いていたときにバッタリとです。お互い時間があったことから、近くの喫茶店に入り7年の空白期間や近況などを報告するような感じになって、随分と話し込みました。そのとき、友人が現役の占い師として活動していることを聞かされたのです。そこで今回は、占い師を職業として活動していくに当たって、いったいどんな人が向いているのか、どんな経験を積めば良いのかなどを、(あくまで私の友人のケースですが)ご紹介させていただきます。さてご紹介するにあたって、友人から仮名ならOKとの言葉をもらいました。ですのでここでは、アリエス先生としておきましょう。牡羊座なのですね。そしてアリエス先生が使う占術はタロットカードなので、タロット占い師についてのお話がメインになります。

タロット占いは、長い歴史が積み上げてきた統計上の解釈も大切ですが、占い師のインスピレーションもまたカードの暗示を“読み取る”、あるいはカードからのメッセージを“受け取る”のに必要です。アリエス先生も実際の占いの際に、カードを展開して表に返したとき、強い暗示を持つカードが“光る”のを何度も経験したと言います。インスピレーションが働く原因なんてものは不明ですが、とにかく普通とは違うものを感じたときは、カードの暗示がまさにストライクだとわかるそうです。合わせて、観察力も占い師には必要だと言います。相談に来た人が、必ずしも現状や過去の出来事をすべて正しく話してくれるとは限りません。そんなときは、カードの暗示を説明している際の、ちょっとした表情の変化や呼吸のリズムのズレから隠し事を見抜き、その本心を探らなければならないそうです。「直感力と観察力。これはタロット占い師に限らず、占い師として必須の能力かもね」とのことです。たしかにアリエス先生は、昔から勘が鋭かったのを私も思い出したのでした。ただ、占い師になりたいけれども勘が鈍い、と言われている人もご安心ください。これは“経験”と“慣れ”で徐々に磨かれていくものだとも話していましたから。

もちろん、相談に来られる人とコミュニケーションを図る能力も大切なのは言うまでもありませんね。実はアリエス先生にも数人お弟子さんがいるそうで、ですがなかなかデビューできない、あるいは独り立ち出来ない原因がこのコミュニケーション能力の欠如だそうです。どんなにリーディング能力に優れていても、読み取ったことを相談に来られた人に上手く伝えられなければ、占い師としての評価はマイナスです。ただこればっかりは、たとえば路上に出て場数を踏んで、人に慣れるしかないとアリエス先生も話していました。アリエス先生自身、今は屋内での対面占いを基本として活動していますが、タロット占いの勉強をしながら、路上に出て占いを行っていたそうです。繁華街や駅前のロータリーなど、周囲のお店が閉まって以降に、降りたシャッターの前に陣取って看板を出していたとか。夜の時間帯ですから、酔っ払いに絡まれたこと数知れず、占い師としての場数もそうですが、精神的な強さも身に着いたと言います。これも大切ですよね。占い師が相談者に対して、自信無さ気な雰囲気を見せては絶対にいけないことですから。そうそう、相談者を不安にさせるもうひとつの要因が、タロットカードやリーディングの解説本を読みながら占いを行うこと。実は駆け出しの占い師に意外といるそうです。そもそも解説本の通りにあーだこーだと言うなら、占い師に相談せずに自分で本を買いますからね。だから解説本を片手に占うなんて絶対にダメなのです。

アリエス先生にはその他、現役占い師の苦労話や占い業界の現状など、様々なお話をしてもらいました。それらについても、また折を見てお届けできればと思います。