No. 8 占い師は高齢の方が良い?若い方が良い?

みなさんこんにちは。先日のこと、当コラムコーナーの「No.1 現役タロット占い師に聞いてみた、占い師に必要なものってなに?」でも登場したタロット占い師のアリエス先生と食事をしてきました。今回のコラムでは、そのとき話題となった“占い師の年齢や定年について”を取り上げてみたいと思いますのでお付き合いください。

占い師という肩書きに定年はあるのか。実はこれ、まったくありません。占い師本人が“まだまだ第一線で占える”と思っていれば、気力や体力の続く限り、それこそ生涯現役宣言も可能です。ところで、占いの館に在籍している占い師は、基本的に占いの館を経営している会社の社員ではありません。あくまで会社と個人で契約しているので、占い師自身が個人事業主という立場なのです。自宅で占いサロンを開いている場合は言わずもがなでしょう。いつまで続けるか、いつ辞めるかは占い師自身が決められます。ですから一般的な企業だと定年にあたる年齢を越えてもなお現役の占い師は、対面占いにしろ電話占いにしろ占い業界では意外に多いのが実際のところです。

そもそも、占い師としてデビューする年齢がまちまちなのです。20代のうちにデビューして1日に何人もの占いをバリバリ行う占い師もいれば、それこそ一般企業を定年後に占断を本格的に学び始めて、70歳で新人占い師としてデビューする人もいます。これも当コラムコーナーの「No.2 占い師に免許や資格は必要なの?」で書いた通り、占い師になるには免許や資格が必要ありません。知識と技術が身に付けば、あとは実践あるのみ。お客さんやリピーター、ファンが付くかどうかは実際に数をこなしてみないことにはなんとも言えません。ですから占いを利用する前に当コラムのタイトルのような疑問が浮かんだときは、占い師の年齢ではなく経験年数(占い師歴)で判断する方が良いかもしれませんね。30代で10年以上の経験を持っている占い師も珍しいものではありません。絵画や書道や華道などでは、大家と呼ばれる人は往々にして高齢ですが、占い師の世界は必ずしもそれが当てはまるとは言えないのです。

ただひとつ最後に付け加えておくとすれば、占い結果に基づいて相談者に送るアドバイスは、高齢の占い師の言葉に耳を傾けた方が良いケースもあります。人生の先輩という意味で、占断によってのみ得られた結果以上の、人生経験を付け加えた心の染み入る言葉で指針を授けてくれるでしょう。