No. 16 暦の活用で幸せになれる?暦の基本的な見方の紹介

暦って日常の生活のなかでどれくらい意識しますか?古代から人々は月日の流れのなかで、季節を感じ自然の躍動から暦という概念を形作ってきました。ひと月や一年の長さ、月の満ち欠けなど法則性を見出し、今日に至るまで活用してきているのです。日本人は特に自然の趣や季節感を大事にしてきた民族です。だからこそ暦のなかに運気が上がる日や縁起のいい日を見出し、伝承することでいにしえからの知恵や繁栄のあり方を体現したいと願うのでしょう。暦にはそうした「おまじない」的な要素が込められ、自然を愛する日本人としての畏怖の念が存在しています。暦を読み解き、いい運気を引き寄せていく方法をご紹介します。

その年の恵方を知る

暦にはその年の恵方がどこであるかということも含んでいます。恵方とは幸せのある方向を意味します。節分で恵方巻を食べる習慣が定着していますが、その年の恵方の方向に向かって恵方巻を食べると福がもたらされるとの考えられているのです。暦では方角によりそれぞれの神様が存在していると考えられ、恵方の方角には歳徳神がいます。その年の運気が上がる方向であり、古くからこの教えにのっとり、人々は行動してきました。引っ越し、旅行、新たな出会いを求めているときは恵方の方角を目指してみると運気が上がり幸せを掴めるかもしれません。

厄年には気をつけて

厄年は何かしらの災いが降りかかってくることが多いとされる年を言います。元は中国の思想から始まったもので、室町時代になって日本にも伝わるようになりました。古くから今日に至るまで信じられてきたものでそれだけ、信憑性が高く気をつけるべき年なのです。男性では四十二歳、女性では三十三歳を大厄と言い、その前後の年を前厄、後厄と言います。この三年間は男女ともに気をつけるべき時期であり、神社や寺院に厄払いに行くようにします。病気やトラブルなどの災難がこの時期に起こりやすいというのが、過去の人々の経験からも言えることなのです。こうした言い伝えも暦からわかることで人には運気の流れがあり、何年かの周期で運気のアップダウンを繰り返しています。暦は人の一生にも関連するもので、自分の人生のなかでの時間の流れを暦に当てはめて今どんな運気にあるか確かめてみるのもよいでしょう。

毎日の運勢は六輝で占う

毎日の運勢を占うのにも暦が役立ちます。いわゆる六輝(六曜とも言います)は「大安」や「仏滅」などを指すものです。六つのものが日替わりで巡ってきます。長い人の人生のなかで運勢のいい時期、悪い時期があるように、月日のなかでもいい日、悪い日の巡りがあるのです。「大安」は結婚式を挙げるのに適した日であることはよく知られています。おめでたいことはこの日のとり行うことが縁起がよいのです。「先勝」は「先んずれば、すなわち勝ち」という意味で行動に出る日に適しています。仕事上の提案事や営業活動、恋愛での告白や何かしらのアクションに出るのがよい日です。思い切って行動に出られず踏み込めないときなど、この日に決意して動いてみるのもいいかもしれません。背中を押されるためのきっかけとしてみましょう。逆に行動に出るべき日ではないのが「赤口」や「先負」です。下手に行動すると災いが起きる日とされています。「赤口」は大工や板前さんにとってはケガをしやすい日であり、特に注意しているようです。「先負」は先に行って負けるという意味から、お見合いや合コンなどにも適していない人言えるでしょう。


暦は日本人が古くから気にかけ、良い悪いの基準とされてきたものです。運気の上げ下げにも影響するものとされ、意識してみるとよいでしょう。暦の見方にも奥が深いものがあり、知識を深めていくとさらに興味深いことがわかってきます。自分の運勢を知るためにさらに突き詰めてみてはいかがでしょうか。