No. 20
占い師は特別な資格を必要としません。だからといって、誰でもなれるかといえば、それも違います。占い師になるには、「なりたい」というやる気と「できる」という才能の両方が必要だと思います。そこで、とある占い師がネット上で占うタロット占い師になった理由と、「占い師になりたいな」と考えている人の参考として、占い師になれる人について考えてみたいと思います。
占いとの最初の出会い
私の家族や家系には、特に霊能力者がいるわけでも、祈祷師や占いなどを職業にしている人もいません。ごく普通の家庭で育ちました。そんな環境の中で、占いに興味を持ち始めたのは、20歳を過ぎてから。会社勤めをしながらも、何か物足りなくて習い事でもしようかと本屋で立ち読みしていた時に見つけた本がきっかけでした。その本が「占い」の本だったのです。
占いのシンプルさと奥深さにビビッ
私が自分で占ってみたいと思い始めた時、選んだのはもちろん、王道ともいうべきタロットです。そして、今もタロット占いが私の職業です。タロットは、必ずしも霊能力を必要としません。個人的な意見ですが、何よりも経験がモノを言う占い法だと思います。私自身、何度も何度も自分を占い、徐々にカードの持つ意味を深く理解できるようになると友人知人などを占うようになっていきました。
タロット占い師として独立したきっかけ
仕事は続けていましたが、タロットは就業時間以外の私の生活のほとんど占めていました。そんな中、自分のタロットに対する思い入れをブログの形で書き始めたのです。ほとんど毎晩、タロットカードの魅力、その日に占った結果について書き続けたところ、そこに思わぬ反響が集まりました。私に「占ってほしい」、「どこに行けば占ってもらえるのか?」「占い料はいくらか?」などの質問がたくさん届くようになったのです。最初は、お試しということで、無料で一人一回限りのネット占いを行っていました。ところが、あまりの希望者とリピート占いの要望に対応しきれなくなり、有料のスタイルを取って制限をかけることに。これが、占い師としての独立につながったのです。
占い師になれる人ってどんな人?
占いが好きで好奇心が強く、勉強熱心な人。これが私なりの回答です。占いだけで食べていくのは簡単ではありません。「好き」だけでは無理。好奇心があってあちこち手を出して広げても浅い知識しか身につかず、占い師としての力は十分に育たないと思います。だから、つねに勉強に励む人、これが大切な要件になるのです。私は、日本語で書かれたタロット関連の文献はほぼ読み尽くしました。内容の良いものは何度も読み返しています。さらに、最近は辞書を片手に英語の文献にもチャレンジしています。いくら学んでも先がある、そんな占いの世界が、出会った頃と変わらず、今も好きで心惹かれています。だからこそ、私の占いは多くの人の支持を得られるのだと思っています。
占いが好きな人はたくさんいます。毎日、朝のテレビで占いをチェックしているとか、雑誌の占いは必ず見るといった程度も、好きの範疇です。でも、占い師という職業でいう好きのレベルは、生活の9割を占いが占める、そのくらいを言います。私は、占いに出会い、占いに心惹かれ、占いを知って、占いこと、それらすべてが楽しくて仕方ありません。占い師になったのは運命だと思っています。占い師になりたい人は、あなたの占いとの出会いが「運命」だと感じられるかどうか、一生を占いとともに生きていく覚悟があるかどうか、考えてみるといいでしょう。