No. 21
占い師だって、自分を占いたい。でも、ほかの占い師さんにお願いするのは、少し気が引けます。特に、ある程度、顔と名前が売れてしまうと、占いを拒否されることもあれば、占ってもらったことが、相手の営業宣伝に利用されてしまうということもあり、安易には手を出せません。そこで、もう自分で占ってしまおうと思い、最近は自分で自分を占っています。でも、「現役占い師が自分を占うのって、どうやって?」と思いませんか? 「自分の得意技で? それとも別の?」今回は、そんな疑問にお答えしたいと思います。
自分を占えない占いもある
そうなのです。人を占うことはできても、自分のことは占えないことも多いのです。たとえば、霊感占いの場合、自分のことだけはよく見えないという場合もあれば、逆に自分のことはいつもよく見えているから、占う意味がないという話もあります。また、電話占いも霊感占いの一種といえますが、これも自分ではできませんね。人相も難しいようです。鏡を見てやるのも、ちょっとおかしいですしね。
人を占うのと自分を占うのは勝手が違う
カード類を利用した占いや、誕生日や名前といった現実的な情報をもとにした占いは、その対象が自分であっても占えます。ただ、自分を占う時には、どうしても先入観や願望が働きやすく、占いの結果を正しく導けなかったり、読み取れなかったりする可能性があるのです。例えば、私が使うタロット占いの場合、現れたカードの読み方次第で、占い内容が変わってきますが、それは、占う対象者から得たさまざまな情報と絡んでいます。いうならば、カードとカウンセリングのコラボで、占い結果を導き出すのです。これが対象を自分にすると、自分で自分をカウンセリングすることに。そこにはどうしても無理があるのです。
自分で自分を占う時にはシンプルがベスト
自分の心なんだから、正しく読み取れるかというと、それは間違い。「~と思っている」も「~だ」も、自分の思い込みであって、真実とは限りません。自分のことでありながら、自分を占う時には、格好をつけてしまうのか? 正直になりきれず、占いの結果にガッカリしてしまうことも。そこで、私が自分で自分を占う時には、自分の心情などが直接影響を与えない、ごくごくシンプルな方法を取ります。私の場合はタロットですが、出たカードからは、占いたいことに対する「YES or NO」だけを読み取ることにしています。
超霊能力者の場合は、自分に暗示をかけて占うことも
これは聞いた話ですが、ある超霊能力を持つ占い師は、自分を占うにも霊感占いを使うそうです。そして、その時には、自分の意識を「無意識」にする暗示をかけてから行うそうです。正直なところ、意識を暗示によって無意識にすることができるのか? それがどんな状態なのか? それで占えるのか? などなどたくさんの疑問がわいてくるのですが、一つわかることがあります。それは、どれほどパワーのある占い師であっても、自分を占う時には自分の心が邪魔になるということ。
占い師は占いの専門家である分、占い結果を強く捻じ曲げてしまう可能性があるので、自分を占うのが難しいというわけです。ただ、参考として、みなさんが自分を占う時には、自分の心をシャットダウンしようとする必要はないでしょう。できるだけシンプルな占いを選び、その結果を最初に読み取ったままに受け取ります。そこには、多少の願望が含まれているはずですが、それもまた、占い結果の一部と考えていいと思います。