No. 25 手相を見るのは右手?左手?

手相占い師への質問

手相をみる占い師が、とてもよく訊かれる質問があります。すでに占ってもらったときに訊いたことのある人もいるかもしれませんが、「手相はどちらの手でみるのが正しいのですか」ということを、本当によくたずねられます。

ある占い師は自身の見解として、「どちらの手を見て占っても大丈夫です」と、訊かれる度にそう答えているそうです。実際に、手相はどちらの手でみても正解なのです。占い師によっては利き手を優先させたり、右か左のどちらかを重要視したり、性別によってみる手を変えたり、手を組んでみせて決める人までいるようですが、それはあくまで、そういった流派があるというだけのことです。手相をみる上で大事になってくることは、右左どちらでみても大丈夫だけれど、「右と左では手相の意味が違ってくる」、ということなのです。

右手と左手の見え方の差

右手と左手で、同じことは占えません。右手は後天的に培った運勢を、左手は先天的に持ち合わせた運勢をあらわすとされているので、たとえ同じことを占ったとしても、結果が違ったものになってくるのです。そのため、手相占いは、本当のところ片手をみて占うのではなく、両手をみて占うのが正解です。よくテレビなどで片手だけを虫眼鏡でジイッとみてあれやこれや言う占い師が出てきますが、実はあれは間違い。本物の占い師であれば、必ずちゃんと両手をみます。

また、右手は後天的な運勢を、左手は先天的な運勢をあらわすということが、最近では科学的にも証明できるようになってきました。その鍵は「脳」にあります。右手は左脳とつながり、左手は右脳とつながっているので、右手=左脳=論理的な分野を担当する脳とつながる手相、つまり後天的に獲得した要素を判断できるとされ、左手=右脳=感覚的な分野を担当する脳とつながる手相、つまり先天的に持って生まれた要素を判断できると言われています。占いと言ういっけんあいまいに見えるものが科学とつながる、そこがすごいですね。

でもそれだと、右脳と左脳の構造は右利きと左利きで違ってくるけど……と、脳科学に詳しい人であれば、疑問を感じられるかもしれません。そうです。この世界には、数は少ないのですが、ごく一部の左利きの方は右利きの方と異なる脳の仕組みをしています。そんな人たちの手相はどうなるかと言えば、これはもうプロの目利き次第になってきます。

手相占いは両手で占うのが良い

経験豊富な占い師は、男女、利き手、左右、そんなものにはとらわれず、両の手をみて、ちゃんとその人の運勢を理解します。もちろんそこには細かな体系づけられた教えがあるのですが、最終的には占い師の知識や経験、直観に基づく総合的なもので判断されます。それに、手相は日々、一刻一刻と変化していっています。昨日と今日、今日と明日の手相は同じではありません。占い師はそのこともふまえて、占いに来てくれている人の心にもより添いながら話をします。ただ手のひらに浮かんだ線をみているだけだと思われがちですが、自らが持つすべてを駆使して運勢をみているのです。