スプレッド【spread】

スプレッドとは

タロット占いのスプレッドは、タロット占いで用いるタロットカードの配置方法です。タロットカードには、数多くの占い方があり、それぞれ、向いているスプレッドがあり、カードを決まった配置に並べて占います。タロットカードは、78枚のカードをシャッフルした後、何枚かをカードをテーブルに並べて占います。このテーブルに広げる「spread(広げる)」という意味から「スプレッド」と呼ばれます。カードを並べるまでの工程は、どのスプレッドで占う場合にも同様ですが、そのカードの並べ方が、占う内容によって変わります。このスプレッドの数は、正確には分かっておらず、何百、何千ものスプレッドが掲載された海外の専門書があるといわれています。

スプレッドには、大きく分けて次の2種類があるといわれています。それは、トラディショナル・スプレッドとノントラディショナル・スプレッドです。

トラディショナル・スプレッド

タロット占術家たちが考案し、長い間親しまれてきたスプレッド

ノントラディショナル・スプレッド

伝統的なスプレッドと比べて、必要に応じて独自に考案されたスプレッド

主なスプレッドの種類

では、タロットカード占いをする際に用いられる、主なスプレッドの種類をみていきましょう。ここでご紹介するのは、あくまで一例です。スプレッドによっては、使用するカードの枚数や配置が異なる説もあります。

ワンカードスプレッド

カードを一枚だけ使用するスプレッドです。例えば、一日のはじまりに引けば、その日に起こることが分かるものです。いわゆる「今日の運勢」を占うスプレッドです。何か質問を思い浮かべながらスプレッドし、占うといった方法もあります。例えば、「あの人は私のことをどう思っているのか」「今日の仕事は成功するのか」「人生でなすべきことは」などの質問の答えが分かります。

二者択一スプレッド

目の前に2つの選択肢があり、どちらを選んだらいいのか分からないことがあります。そんなときに使えるのがこのスプレッドです。5~9枚のカードを使用し、円形などに配置していきます。例えば、AとBで迷っている場合、左と右に配置されたカードが、それぞれAとBに相当させる方法があります。このとき、Aを選んだ場合の成り行きと結果、Bを選んだ場合の成り行きと結果の両方が分かります。

スリーカードスプレッド

とてもシンプルで占いやすいといわれている方法で、短期間での占いに向いています。例えば、恋愛相性を占う場合、相手がどう思っているかをみるのに使えます。こうした目先のことを知りたいときに向いているのが、スリーカードスプレッドです。まず、左から右へとカードを横一列に3枚並べていき、左からカードの意味を読んでいきます。一番左の1枚目のカードは、質問者が出した質問に対して、過去はどのように影響をもたらしているかを示しています。2番目のカードは、現在の状況を示します。そして3番目のカード、つまり一番右のカードは、何か行動を起こして変化を起こさないでいるとどのような結果になるのかを示します。

ケルト十字法

多くのタロットの解説本などで紹介されている、ポピュラーなスプレッドです。10枚のタロットカードを表向きに並べていきます。質問者の現在の状態、及び心理が詳しくわかることから、問題を掘り下げ、具体的な結論を出したりするときに向いています。1~6枚目のカードを十字に並べ、7~10枚目は右側に縦に配置します。そして1~10までのカードにはそれぞれに意味があり、占うテーマにあてはめて読み解いていきます。例えば、1枚目のカードはテーマ・現在の状況を示し、2枚目のカードは障害・援助、3枚目のカードはアドバイス・表面的な気持ちを示します。そして10枚目のカードは、具体的にどうなったかという結論を示します。

ホロスコープスプレッド

ホロスコープとは、占星術のホロスコープのことです。このホロスコープのような形にカードを配置する方法です。全部で13枚のカードを用います。12枚のカードを円形に並べ、13枚目のカードを円の中心に置きます。占う事柄によって、カードそれぞれの意味合いが変わってきます。例えば、個性や才能、友達運、家族運、結婚運、子ども、出世運などあらゆるテーマを一度に占うことに使われます。また、1~12までのカードそれぞれに1月~12月までの意味合いを持たせて、1年の運勢を占うことにも使われます。ホロスコープスプレッドは、占う事柄が明確に定まっていない場合に向いています。

ヘキサグラムスプレッド

ヘキサグラムとは「六芒星(ろくぼうせい)」のことで、7枚のカードを用います。1~6枚目のカードを六角形になるように配置し、7番目のカードを中心に配置します。1は過去、2は現在、3は未来を表し、4はアドバイス、5は相手の気持ちや周囲の状況、6は質問者本人の気持ち、7は結果を示します。こうした時系列と、自分と相手のことの両方が読めることから、初心者でも読みやすいスプレッドといわれています。