No. 9 12星座の区切りが、中途半端な日付になっているのはなぜ?

そうですねぇ。12星座なんだし1月が牡羊座、2月が牡牛座、3月が双子座、4月が……となっていれば、確かにとてもわかりやすいですよね。でも牡羊座が3月21日、つまり春分の日から始まっているのには理由があるのです。順を追ってご説明しましょう。

まず星占いに使われる12種類の星座、正確には“黄道12星座”と呼ばれています。そして夜空に浮かぶ星々は、同じ間隔・形といった位置関係を保ちながら、時間や季節と共に西の方へと動いています(実際にはそう見える、ってだけですけど)。たとえば、夏に見えない星座があるのなんかは、日本から見て西の方に沈んでいるためですね。ですが太陽(月もですが)は、星々の動きとは異なる動きをしています。上の例で言うところの、太陽は一年中見えていますでしょ、と言うことです。つまり星座が西へ西へと動いているけれども、太陽は星々の間を毎日同じように移動しているように見えというわけ。そう、太陽の通り道はいつも同じであり、この通り道のことを“黄道”と呼ぶのです。

昔の人にとって太陽は、吉凶を占うためのものだったり、あるいは神様そのものだったりと言ってもいい存在でした。ですから太陽を見失わないように、その通り道に目印となるもの、つまり黄道上に位置していた12種類の星座が黄道12星座として作られたのです。

さて黄道の12星座、それぞれの星座の大きさは当然ですがバラバラです。そこで太陽が1ヶ月毎に1つの星座を移動するようにと、赤経0度でなおかつ黄経0度、赤道座標や黄道座標の原点である春分点を始まりとして、空を12分割しました。そして春分点を太陽が通過するときが春分の日、つまり3月21日になるのです。春分の日に太陽は牡羊座の場所で見えるから、3月21日から1ヶ月が牡羊座、次の1ヶ月が牡牛座……となって、12星座の区切りが出来たというわけです。