No. 10 「当たるも八卦、当たらぬも八卦」のことわざにある「八卦」ってなに?

「占いが当たっても当たらなくても、あまり深刻に受け取っちゃダメですよ」って意味のことわざですね。八卦とは古代中国の易経からきている用語で、8つの基本的な図形を示しています。それはつまり(乾、兌、離、震、巽、坎、艮、坤)のこと。元々、古代中国では、自然は8つの要素から成り立っていると考えられていました。つまりそれが(天、沢、火、雷、風、水、山、地)の8つ。それらに(乾、兌、離、震、巽、坎、艮、坤)の文字が当てられて八卦が誕生したのです。

この8つに分類する考え方、実は他にもあるんですよ。方位だと(東、西、南、北、東南、東北、西南、西北)の8つ、人の身体だと(首、腹、手、足、股、耳、目、口)の8つ、家畜だと(馬、羊、雉、竜、鶏、豚、犬、牛)の8つ、易数だと文字通り1~8の数字になります。これを元にして、運勢や吉凶を占うのですね。

それと相撲の取り組みのときに、行司さんが「はっけよい」という掛け声をしますよね。実はこれ、「八卦良い」が語源であるという説が有力なんですよ。