No. 14
テレビや雑誌、あるいは携帯サイトなんかで一番目にする占いは、やっぱり12星座占いではないでしょうか。「1位**座、2位**座、3位**座……」のアレですね。血液型占いと同じくらい、日本人には親しまれている占いだと思います。実はこの12星座占いって、西洋占星術の理論からほんの一部だけを引っ張り出してきたものだってご存知でしたか?
12星座占いを別の言い方で表してみますと「太陽星座占い」にでもなりましょうか。つまり“あなたが生まれたとき、太陽がどの星座の位置にあったのか”で占うのです。太陽はその人の特徴を大きく示すので、太陽の位置さえわかれば一応占うことはできます。しかし“占星術”の理論からすれば、太陽の位置だけにフォーカスした12星座占いは、正確な占いとは言えないのですね。当然のことですが、太陽以外にも月や水星や金星などの惑星が天体には存在するし、それらの天体がもたらす影響や天体同士の関係性を見て運命を占うのが本来の占星術なのですから。
簡単、そしてお手軽、そういった理由から、12星座占いは広まっていきました。ところであなたは、雑誌やテレビで見た今日の運勢が“当たらない”と感じたことはありませんか?それは上で書いたとおり、太陽の位置だけから占い結果を導き出しているから。本当に運命や運勢を知るためには、生年月日や生まれた時間、そして場所から作り上げたホロスコープが必要になってくるのです。そこで太陽以外の惑星の位置も合わせて、性格なり運命なりを導き出さなければ、本当の“星占い”とは言えないのです。
たとえば太陽星座占い(12星座占い)では「情熱的に行動すれば成功をつかめる」だったとしても、月星座占いでは「理論的でクールに、待ちの姿勢でいましょう」かもしれません。太陽の位置だけで見ている12星座占いの場合、雑誌に掲載されるのは「情熱的に行動すれば成功をつかめる」だけです。でも月の位置を元にした占いだと「理論的でクールに、待ちの姿勢でいましょう」といった、まったく逆の意味になる結果も出ているのです。でも後者は雑誌には載らないので、読者の人はわかりませんよね。結果的にその日、アクティブに行動してミスをした人にとって、12星座占いはハズレだったことになります。理論的にいたら成功していたかもしれませんよね。
12星座占いは、あくまで“太陽”の位置から導かれた運勢です。西洋占星術は太陽以外の惑星も含めた、複数の性質を組み合わせて総合的に判断したものなのです。