No. 17 日本独自の占いってあるのですか?

今日本で親しまれている占い、たとえば占星術とか手相占いとか四柱推命とかは、基本的に外国から昔の日本に伝わったものと言われています。雑誌やテレビでよく目にする“12星座占い”も、西洋占星術の一部を切り出したもので、文字通り“西洋(ヨーロッパ)”から伝わってきたものです。手相占いとか四柱推命とかは、インドや中国から原型が伝わって来たとされています。

ですがそれら伝わって来た占いを、日本でもそのまま使っているのではありません。国や地域によって星の見え方も違いますから、日本人を占うのに合うように工夫、改良、調整がされているのです。たとえば、中国では四柱推命という名称の占いはありません。命理とか命学とか呼ばれていて、四柱推命と内容が同じでも(厳密には内容も異なってはいますが)名称がまったく異なったりします。

完全な日本独自とは言えないかもしれませんが、陰陽師の安倍晴明でお馴染み陰陽道(陰陽術)は日本独自と言えなくもないでしょう。源となる考え方は、古代中国の陰陽五行説ですが、これはあくまで思想であって占術ではありません。陰陽五行説を日本が独自に発展、構築していき、ときには呪術とまで言われる占術として体系付けて今日まで伝わっているのです。